今日は冬至です。1年でもっとも昼間の時間が短い日であります。昔、信州の実家では、母がかならずカボチャ入り小豆汁を作ってくれ、それを家族で食べて身体を暖めたものです。また柚のおふろにつかり、暖まって夜を過ごしたものです。それほどこの時期の信州は寒かったのです。さて、今年も残り10日になりました。「光陰矢のごとし」で、過ぎてしまえば、あっという間の1年でした。この時期になると、僕は決まって、この1年間いったい何をしてきたのか、あるいは社会に役立つことができたのだろうか、と考えます。
 世界に目を向けると、自然災害に関係するニュースが多かったように思います。特に、5月に発生した中国・四川省の大地震では、広範囲で大規模な建物崩壊や山崩れが起きて6万人を超す人々が死亡し、家を失った被災者は100万人を超えました。本当に悲しい出来事でした。また、ミャンマーでは、首都ヤンゴンなどを、巨大なサイクロンが直撃して、13万人以上の人々が命を落としたと報道されました。地球温暖化に伴う気候変動で、自然の大災害が突然生じると、多くの犠牲者が出るということを改めて感じました。
  一方、今年ほど食品の安全性に関心が集まった年はなかったように思います。有害な農薬や殺虫剤などを含む食品が流通し、深刻な健康被害について論じられました。また、産地偽装や賞味期限偽装など、いわゆる食品偽装問題も大きく取り上げられました。人々は生涯を健康な中で全うしたいという強い思いが伝わってきました。
  さらに、米国では低所得者向けの融資・サブプライムローンの焦げ付き急増から金融危機が始まり、特に9月には大手の証券リーマン・ブラザーズが経営破綻しました。この影響で、信用不安が世界に広がり、英国やアイスランドでは銀行が国有化されたり、東欧を中心に通貨危機が発生しました。日本でも、この2ケ月間で円高、株安で景気が悪化し、企業の倒産や雇用の悪化が急速に進みました。経済がまるで生きもののように、日夜呼吸をしながら動いているかのようでした。残念なことです。
  でも他方で、嬉しいニュースもありました。8月には北京でオリンピックが開催され、国家や宗教、思想の壁を乗り越えて国際交流ができたことは、人種を超えての相互理解と国際平和に貢献しました。日本では、4人の科学者がノーべル賞を受賞し、国民に勇気と希望を与えてくれました。加えて、自然科学分野の研究者を目指す学生に対しても、科学の面白さやその重要性を理解してもらう上で大きなインパクトを与えてくれました。本当に有り難いことです。
  さて、僕自身はどうだったのでしょう。大学の新しい学部も設立3年目を迎え、担当する授業科目が増えて、教育の負担が増しましたが、新たな気持ちで学生のために打ち込むことができ、自己の成長につなげることができたと感じています。一方、ロハス未病の考えを基礎に、NPO法人ロハス未病医学会を設立できたことも嬉しいことでした。
  この1年を回顧すると、まだまだ多くの出来事やニュースが浮かんできます。しかし、過ぎた過去はもう変えられないのですから、明日の将来を真剣に考えることが肝要でしょう。明日なら、みんなで変えていけるからです。来る新しい年で僕が一番祈ることは、「平和」と「心の安らぎ」、そして「健康」です。階段を一つずつ上がっていくように、一歩一歩無理せずに、これらのキーワードを謙虚に実現できるように、自分のペースで前向きに進んでいきたいと思うと同時に、今年の無事に心から感謝する1日でした。




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