僕の住む狭山市には、まだたくさんの田畑が周辺に広がり、種まきから収穫までのプロセスを間近に見ることができます。農家の方にとって、今の時期はもっとも喜びに満ちた季節であり、あちこちの畑では、根野菜や葉野菜が収穫されています。種子が立派に成長して新しい実をつけることは、野菜や果物を栽培した人にとっては、本当に嬉しいことです。私も今年、実家で開園した健康ロハス農園で、ナスやトマト、ピーマン、キュウリ、あるいは里芋などを栽培して収穫することができました。新鮮で安全な野菜を食することができ、自身の健康増進にも役立てることができました。
  ところで、「医食同源」ということばがありますが、私は現在、このことばに合う機能性の野菜や果物を免疫学的な観点で探求しています。もしこうした免疫力を高める食材が見つかれば、日々の食生活の中で意識的にそれを摂取しつつ、自身の免疫力を一定のレベルに維持することができるからです。
   さて、人間の免疫とは、おもに病原体やガン細胞などを効率よく排除して、自身の健康を維持するために作動しています。その免疫というシステムを支えるのが、免疫細胞であり感染防御物質なのです。この観点で、白血球やリンパ球などの免疫細胞の機能を高める因子が、どんな野菜にどれくらい含まれているのか、に興味を抱いて、長年のあいだ研究してきました。おもしろいことに、野菜の種類によって、白血球やリンパ球の元気さが異なるのです。研究の結果、干しシイタケやナメコ、エノキタケなどのキノコ類やナツメ、クコの実、海草類は免疫力を高めることを見出しました。一方、アレルギーのような不快な症状を抑える野菜として、レンコンやニンニク、ネギ、シソなどを見出すこともできました。今、日本中が新型インフルエンザ感染症に敏感になっています。このような状況のときこそ、そのウイルスを攻撃するリンパ球を身近な食材の摂取で元気づけて、感染症にならないような頑強なディフェンスボディをつくることこそが大切なのではないかと思います。
   先日、私は実家のある松本市郊外で、本当に久しぶりにキノコ狩りをする機会に恵まれました。今年はアミタケやリコボウ、ハスタケなどのいわゆる雑キノコの仲間やマツタケが少なく、あまり採集できませんでした。キノコは日照や気温、湿度などの要因によって微妙に影響を被るので、今年の天候はキノコの発生には良くなかったのかもしれません。しかし、クリタケというキノコは幸いにも、その栽培を手がけている地主のS氏のご配慮で、たくさん採集することができました。本当に有り難いことです。また、クリタケをよく観察していると、いろいろな昆虫や動物が見られ、特にキノコムシという甲虫の仲間やヤマナメクジには驚かされました。秋の里山は心が和む環境でいっぱいに満たされていました。
  
一方、目を周辺の山々に向けると、赤や黄色、橙の葉が雑木林いっぱいに広がり、輝いていました。ハゼやウルシの鮮やかな葉、小さな黄色のウリカエデの葉、また雑木林に黄色や赤に染まるイロハカエデの葉などは、どれも秋に欠かせない美しい紅葉なのです。秋はどんどん深まっていきます。紅葉が終わり落ち葉の季節になれば、長い休息の時間がやってきます。寒い冬をじっとこらえ、暖かな日差しが戻る春まで、静かなときを過ごすのです。私の心も、穏やかでゆったりとした時間の流れの中で豊かに実るように祈る1日でした。




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